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この5月9日(金)からは富山にて硝子工房を構える佐野猛、佐野曜子を御紹介いたします。
「博士の愛した数式」と言う本があります。何年か前に映画化もされたので御存知の方も多いのではないかと思うのですが、この物語の中で記憶障害を患っている主人公の数学者が、自分の家に働きに来るお手伝いさんの親子に、数学の持つ美しい世界を情熱的に語りかけるシーンが随所に盛り込まれます。
佐野 猛と話しをしていて、自分はこの物語のことを思い出しました。
「硝子」と言う素材そのものの持つ面白い特性を、いかに余計なフィルターをかけずに伝えられるかに重点を置いて活動を続ける彼の作品は、器と言うカタチを取りながらも常にそれ以上の「美しさ」を私たちに伝えようとしているのです。
また、佐野曜子の作品は佐野猛とは全く逆のアプローチをしています。
「自分にとって一番大切なことは何か」
オーストラリアの大学院に在学中にこのことを深く追求した結果、「常に穏やかで静かな環境に自分がいられること」に辿り着きました。
作品創りの中で自分の好きな色や文様、また作品作りの過程においても自分自身にとって「穏やかな時間」であること。
それを常に意識しながら生み出される硝子作品たちがより多くの人の心に穏やかな時間や空間を届けられることが、佐野曜子にとっても大きな喜びになるのかもしれません。
尚、5月10日(土)には作家も在廊いたします
是非、御高覧ください。